鹿児島の美容室から

鹿児島市荒田「美容室かわなべ」のブログ

【プライベート】雨とツイキャス、鍋奉行の父について

どうして雨が降るかを知っていますか?それは、かわなべひろきが出かける予定を立てたからです。月に一度の二連休はキレイに雨並び。2時間かけて出かけた美術館は雪で臨時休館。路上ライブをすればアーケードを打つ大きめの雨音。愛車のハーレー(と呼んでいる原付)でツーリング予定も嵐。嫁ちゃんのアクセサリーのイベント出店に僕が手伝いに行った時だけ雨。どこに行っても雨。平成最後の年も絶賛雨男なう、です。

もはや乾燥地帯の国などは、雨乞い大使として僕を招くといいレベルです。言ってみたいですね、空港での入国審査で「ちょっと雨降らしに来ました」つって。カッコよすぎかよ。僕が入国したタイミングで雨がきっと降ることでしょう。そしたら、現地で「神」のような扱いを受けることになりそうです。普段仕事で「髪」を扱ってるだけにねやかましわ。

 

ここ最近「セルフ朝礼」と銘打ってツイキャス(ネットでの配信)を朝の出勤前にしています。しゃべったりギターを演奏してみたりの30分ですが、多い時で10人くらい、少ない時で0人の人が聞いてくれます。どういうわけか聞いてくれる人は東京を中心とした関東にお住まいの方が多く、僕からほとばしる都会的な魅力を都会の人は放っておけないのだろうな、と1人合点しています。すみません今のはウソです。調子のりました。やってる音楽もカントリー寄りだしね、オイラ…。

ところで、ツイキャスは閲覧数が画面に表示されるので、配信する側にも今何人聞いてるかが分かります。お伝えした通り少ない時で0人の人が聞いてくれる僕の配信。閲覧数0のスマホに向かって話しかけている時の気持ち、いつかどこかで経験したような…はてはて…と小首をかしげていたら思い出した。

 

それは、小学生の頃、夕食に鍋を食べていたときのこと。その日に限って、父が野菜のことを「やせぇ」、しいたけのことを「すーたけ」と、まるで江戸っ子のような崩した言い方をしていたんです。「ほら、もっとやせぇを食べんや」「すーたけももちっと入れよかぃ」みたいな。普段はそんな言い方しないんですよ。元々、鍋奉行の父。鍋を愛し鍋に愛された父。苗字は僕と同じ「かわなべ」。人の運命とは名前に引っ張られる部分がありますが、鍋に狂わされた成れの果ての「やせぇ」「すーたけ」だったのでしょうか。

何故あのような呼び方をその日に限ってしたのかは分かりませんが、1つ確実に言えることは、「全っ然オモロくない」ということでした。口元ピクリともしませんでした。「やせぇを…」「すーたけを…」って…ね?全っ然オモロくないですよね?父の我が子を笑わせようとの試みだとしたら、見事に失敗していたわけですが、今思い出しても虚無感に近いやるせなさが僕の中に顔を出します。どうすりゃええねんこの状況…みたいな。

 

閲覧数0のスマホに語りかける僕の中に、あの日の父の「やせぇ」「すーたけ」が聞こえます。一体なんなんだこの状況は…と。時として人生は深刻になってしまいがちな局面を迎えます。そんな時必要なことは、それでもやるんだ!という強い意志や折れない心よりも、それを喜劇に変えるユーモアだと僕は思います。「やせぇ」「すーたけ」をオモシロがることができない僕は、ユーモアがまだまだ足りないな、などと感じるのです。

 

 

(完)

 

書いてる人

かわなべひろき (美容師、在宅系音楽家)

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(島崎清大撮影)
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