4、50代に差しかかると
あれ、なんか髪の毛薄くなった気が…
髪質も変わった気が…
とお悩みの方が増えてきます。人によってはもっと早い時期から。
薄毛の原因は大きなくくりで、
- 内的要因(遺伝、年齢など)
- 外的要因(ヘアケア法、美容室での施術)
に、別れます。
体の内側、外側からそれぞれやってくるトラブルの元があるんです。
そして、前提として影響力は
内的要因>外的要因
であり、遺伝や年齢による原因の方が、普段のヘアケアによるものより、強いです。
これから、薄毛、抜け毛に対して、知っておくべきこと、きっと役に立つ情報をまとめていきます。
1度に記事にすると長〜くなるので、まず今日は、内的要因について
薄毛の内的要因
4つあります
- 遺伝
- 病気
- ストレス
- 年齢
(円形脱毛症などの疾病は、一般的な抜け毛、薄毛と異なる為、この記事でお伝えしていくこととは例外です。お医者様の治療を受けてくださいね)
(円形ではないな…)
では、この4つがそれぞれどうして薄毛、抜け毛の原因になるかというと、
女性ホルモンの減少や、はたらきへの影響
を及ぼすからです。
つまり、突き詰めていくと
さまざまな要因による、女性ホルモンへの影響こそが薄毛を招く
ことになります
では、続けて髪や頭皮にとっての女性ホルモンの役割を、内的要因に絡めて見ていきます
女性ホルモンと髪、頭皮
大きく3つの役割があります
- ヘアサイクルの維持
- 皮脂分泌量のコントロール
- 5アルファリダクターゼ(酵素)の抑制
なんか、聞き慣れない単語がありますが、それぞれ簡単に説明します
ヘアサイクルの維持
髪の毛の「生え変わりの周期」のことを「ヘアサイクル」といいます。髪の毛の寿命みたいなもの。
女性は平均して6〜8年
男性はもっと短くて3〜5年
などと言われますが、女性ホルモンが減少したり乱れると、ヘアサイクルに悪影響が出ます。
具体的には
- 本来まだ伸び盛りの髪が抜ける
- 髪がしっかり育たず弱々しい毛質になる
- すいてないのに毛先がスカスカになる
など。
このように、女性ホルモンの乱れにより、ヘアサイクルの維持が利かなくなると、毛量、髪質にも悪影響が生じます。
(ヘアサイクルによって、1日200本くらいは当たり前に抜けます)
皮脂分泌量のコントロール
皮脂の調整がうまくいかないと
- べたつき
- 乾燥
- デキモノなどの頭皮異常
のトラブルを招きます。
これらは、フケ、かゆみの元になりますね。
抜け毛などに直接的ではなくとも、正常な頭皮の状態を保てないとなれば、なんらかの影響はあると見たほうが良いでしょう。
(皮脂は天然の保湿剤、とても大切)
5アルファリダクターゼ(酵素)の抑制
これが本丸。むちゃくちゃ大事な部分。
(5アルファリダクターゼ、以下5αと記す)
5αは、体内にある「酵素」。
これが、男性ホルモンの「テストステロン」と結びつくことで、強力な抜け毛ホルモン「DHT」(ジヒドロテストステロン)になります。DHT増えると抜け毛が増えるってこと。
つまり、
「5α」+「テストステロン」=「DHT」
強力な抜け毛ホルモンであるDHTを体内に増やさない為に、薄毛治療の分野では様々なアプローチが取られます。
通常であれば女性ホルモンが、5αのはたらきを抑制してくれます。これによって、DHTも増えにくくなる。
ところが、女性ホルモンのバランスが崩れると、5αの抑制が利かずDHTが増え、薄毛につながるというメカニズムです。
そして薄毛の原因でる、「遺伝」ですが、具体的にはこの、
5αの量が遺伝すると言われています
それこそが、薄毛の「遺伝」の中の大きな比重を占めているという話です。
(遺伝は、ある程度仕方ないよなぁ…)
では、女性ホルモンの減少や乱れはなぜ起こるのか?について
女性ホルモンの減少や乱れ
- 加齢
- 病気
- ストレス
などが挙げられます。つまり、先に挙げた「遺伝」以外の薄毛の原因ですね。
加齢
女性ホルモンは、20歳をピークにゆるやかに減少を始め、40代になるとその減少スピードが上がると言われています。
余談ですが、ホルモンの減少や乱れは、抜け毛薄毛のみならず、様々な疾病の誘因にもなることから、生命保険の金額も40代から一気に上がるという話もあるようです
(年齢は避けられないもんなぁ…)
病気
「病気」の「治療」や「薬」によって、髪質、毛量に影響が生じるケースも少なくありません。少しセンシティブな内容ですが、
- がん
- 膠原病
- 甲状腺系(バセドウ 橋本病)
などの、治療による抜け毛薄毛は、ヘアケアによる改善はなかなか難しい領域。
また、更年期によるホルモンバランスの乱れも、抜け毛、薄皮に無関係ではありません。
これらは、私の方からも安易に「これをやれば大丈夫ですよ!」と言えないのが心苦しいところ。
また、現場での私の肌感覚ですが、「ホルモン系の薬を常飲」されている方には、ご本人に話を伺っても
- 抜け毛が増えた
- 髪にハリコシがなくなった
- くせ毛になった
などの、変化を感じている方が少なくありません。
(治療、薬の影響も…)
ストレス
日常的なストレスは髪に悪影響が出ます。
これも、あくまで私の肌感覚ですが、
- 職場、家庭での人間関係
- 転職や引っ越し
- 育児
など、強いストレスにさらされている方の髪が、
- パサつき
- 髪質や抜け毛
に変化が出ることはよくあります。
ストレスは筋肉の緊張による血流低下から、頭皮のこりや毛根への十分な栄養酸素の運搬が出来なくなる事態を引き起こします。
また、ただ生活するだけでも心的負担が大きい中で「ヘアケア」まで気が回らないという方も少なくないのでは?
いっぱいいっぱいなのに、そんなめんどくさいこと、やってらんないよ!みたいな。
ストレスは女性ホルモンのバランスにとっても悪影響です、とは言え、どうでしょう…
ストレスを減らせって言われても、なかなか難しいですよね。
(ストレスだらけだっての〜!なんとかしたい)
ヘアケアの前に、生活の中に発散できる時間を設ける工夫が必要な気がします
おわりに
ザッと、簡単にですが今回は抜け毛薄毛の「内的要因」に焦点を当ててみました。
究極的には「女性ホルモン」が鍵となるのですが、それをどう守るか、どうやって改善していくかが、今後大切になってきます。
「これさえやれば、しっかり良くなりますよ!」
と、簡単にはいかない、かつ、薄毛の原因として大きな比重を占める部分。出来ることから少しずつやっていくほかありません。
たとえ改善が遠いにせよ、原因がわかるだけでも安心される方もいらっしゃるかと思います。参考になれば幸いです。
対策法についてはまた別記事を用意しますね。
次回は、「外的要因」についてを、まとめてみます。
それでは、最後までありがとうございます。
書いてるひと
かわなべひろき(美容師 ギター講師 和漢薬膳師)