鹿児島の美容室から

鹿児島市荒田「美容室かわなべ」のブログ

2018年、締めのごあいさつ!

師走。

あっという間の一年だったねぇ〜」などと毎年のよう口にしてしまうこの時期。皆さまいかがお過ごしでしょうか?

 

2018年、本当にありがとうございます(^^)

 

今日は長くなりそうです。感謝をお伝えするにはどうしたって長くなる。読むのに飽きたら、スマホを置いてこたつのみかんにでも手を伸ばしてください。

 

では、前置きはこの辺で。

f:id:kawanabehiroki:20181231152810j:image

(ども、不審者です)

 

美容師という「恵まれた仕事」に携わって。

私の美容師としてのキャリアスタートは32歳から。もう間も無くで丸3年。それまで、様々なお仕事を転々と。

 

飲食、物流、営業、小売、解体、流し(居酒屋とかで歌うアレ)、単発で演奏や音楽製作、司会、それらを経てからの美容師。

 

美容師の仕事に対する世間のイメージは、華やかさとは裏腹に「大変そう」というのが相場。薄給、長時間拘束、立ち仕事、接客やら技術習得やらなんやらかんやら…。

同業者の口からこの仕事に対する、マイナスな話を目や耳にすることもしばしば。

 

果たしてそうでしょうか?

私はそんなことは一切感じません。むしろ恵まれた仕事だとしか思わない

 

働く環境にも救われています。駆け出し一年目に勤めたお店のオーナーと、現勤務先のオーナーである実の兄には、本当に感謝しています。

 

そして、この仕事と、出会えたお客さまに、遠回りした私だからこそ持てる感謝もあります。

今年の締めとして、私の経験したエピソードを交えて、お伝えしていきます。

f:id:kawanabehiroki:20181231153129j:image

(美容師って、恵まれてる〜と思う)

 

美容師は、塩をぶん投げられたり、ハナから怪しまれたりしない。

20代中盤、インターネット回線の営業に携わっていた私。住宅街を一軒一軒「ピンポーン」しながら回っていました。話を聞いてくれる人が100軒回って2人とか。世知が激辛やでしかし。

 

商材は信頼に足る企業のもので、勤め先も真っ当な会社。怪しい商売をしていたわけではありません。

 

それでも、訪問先で「うるせーよ」「迷惑なんだよ詐欺師」など罵声をあびせられたことも一度や二度ではなく、飛び抜けて印象に残ってるのが、玄関先で塩をぶん投げられたこと。

あっち行けよ、ホラ、お清めじゃ!」みたいな感じで。あれには心底凹んだ。あたしゃ悪霊か何かかい!と。

 

それでも、毎月背負わされたノルマ達成のために、孤軍奮闘。たまに出会う心優しいお客さまの存在に救われつつ、仕事をしていました。

(もし、あなたの家に気の弱そうな飛び込みの営業マンが来たら、断るにしても優しくしてあげてくださいね。)

 

それにつけても、美容師はお客さんに、間違っても塩をぶん投げられるようなことまず無いんですよ。めっちゃ恵まれてません?

f:id:kawanabehiroki:20181231153706j:image

(メンタル、ボロボロ…こちとら意外と繊細だっちゅうに…)

 

人と人としてのスタートが、マイナスからでは無い

一般家庭向けの医療機器の営業をしていた時。ここも勤め先は真っ当な会社で、商材も実績ある信頼の置けるもの。

 

しかし、新規で初めてお話しする方々には、基本的にまず「怪しい」と思われていた。表情から「あんたには騙されんぞ」という敵意が透けて見える。

 

医療機器ですから、お客様は必然的にご高齢の方が多くなります。そうすると、私たちを見る世間の目には「スーツ姿の男が年寄りを騙しに来た」というイメージが根強く、とても不条理を感じていました。あたしゃオレオレ詐欺師かなんかかい!と。

 

(そういう目で見る人が全てではないし、色んな事件が騒がれているから仕方がない部分もあるのは百も承知で)

 

これら、人と人としての関係が、0からではなく、マイナスからのスタートというのが当たり前の環境。 

 

相手にどうやったら、私が怪しい者じゃないと、心を開いて会話をしてもらえるかと…。そこに苦労しました。

f:id:kawanabehiroki:20181231154147j:image

(うわぁ…ワシ、完全に怪しい人を見るときの目されてるぅ〜…)

 

美容師はどうでしょう?

この苦労が、すっ飛んでる。トーナメントで言ったらシードみたいなもん。

 

美容室には、それがご新規のお客さまであれ、髪を任せる為にいらっしゃいます。

この時点でこちらに「全幅の信頼」は寄せていないにしても、少なくとも「怪しい」とは思われていない。これだけ美容室あって、怪しい所にわざわざ行かないですもんね?
 

こちらによっぽどの落ち度がない限り、お客さまにハナから無視されたり、敵意むき出しの眼差しを向けられるられることもない。(初対面で普通に会話してもらえるって、たり前じゃないんよ本当に

 

だから「私は怪しいものではないです」と理解してもらう為に払う苦労が無い。

 

信頼関係を築くためのベースが、マイナスではなく0から、ブログを読んでくださってのご来店であれば、プラスからスタートできることもある。

これを、恵まれた環境と言わずして何と言えばいいのでしょうか? 

f:id:kawanabehiroki:20181231160407j:image

(初対面でも、フツーに会話が出来る環境)

 

お客さまの方からわざわざ

外回りの営業では、猛暑であれ極寒であれ風雨であれ、歩いて一軒一軒私の方から出向くところ、美容室は逆

 

お客さまの方から、暑い中、寒い中、雨降る中、バスや電車の運賃使って、車ならガソリン代や駐車料金だってかかる中、わざわざ来てくださる。 

精一杯、「仕事」でお返ししたいと思うのは当然のことです。

 

私の元には、たくさんの友人知人も来てくれますが、彼らにしたって同じこと。

気心知れた仲だと言って、仕事に甘えは一切持ち込まないし、やれることを精一杯やる

f:id:kawanabehiroki:20181231160702j:image

(バスで、電車で、車で、歩いて、わざわざ来ていただける)

 

反応がダイレクトに伝わる

仕事に限らず、「自分が誰かの役に立てたという実感を持てた時、必ず自分も嬉しい」。

経験からそう思います。

その実感の見えやすさは、仕事によって異なるのでは…。

 

とあるメーカーの物流倉庫で仕事をしていた時。大量のダンボール箱をトラックに積み込む日々。それはそれで良かったのです。お給料も頂けるし。

 

でも、自分じゃなくても替えがいくらでも効く立場であり、ただダンボールを運ぶ毎日に、心のどこかが満たされない。 

それは、私自身の想像力の希薄さも手伝って、「誰かの役に立っている実感」を捉えづらかったからです。

 

(誤解されないようにですが、単純労働やそれに従事される方々を軽んじるつもりは全くないです。むしろ、私ができない代わりを担ってくださっているという気持ちでいます。私にはただ不向きだったということ。

 

その点、美容師は目の前のお客さまの反応を、その場で見ることができる。

直接「ありがとう」と言っていただけるし、私の努力次第ではお客さまにとって「替えの効かない美容師」にだってなれる。

 

お客様の反応がダイレクトに伝わることで、「自分が人の役に立てたという実感」を日々得られることも、美容師の仕事の素晴らしい所だと感じます。

f:id:kawanabehiroki:20181231161112j:image

(喜んでもらえると、こちらも嬉しい)

 

2018年の私

今年、たくさんのご来店、ありがとうございました。

 

具体的な数字は伏せますが、私個人の売り上げは、右肩上がりの一年でした。昨年の今頃と比べて、お客さまの数も増えました。感謝にたえません。  

 

少しは世の中に貢献できる美容師になってきました

 

当ブログ、ツイッターで、髪の情報を発信、カット動画の作成、LINEでのフォロー、秋には東京へ出張美容師に出かけたりと、新しい取り組みにも着手。

 

ご来店のお客さまには、ただ施術するだけではなく、手描きのイラストや図を用いた技術の説明、お家でのお手入れの細やかなフォローまで手が届くようにと、

今、与えられた環境の中でベストを出せるよう努めて参りました

f:id:kawanabehiroki:20181231161359j:image

(2018年、色々あったなぁ…。天ぷら食べに行ったときの図ですが、本文とは無関係です)

 

支えてくださった方々に…

おひとりおひとりに感謝です。

 

ご来店くださった方

ご感想を聞かせてくださった方

ご紹介くださった方

周りの方に話してくださった方

ブログを読んでくださった方

ブログをシェアしてくださった方 

少しでも興味を持ってくださった方

共に働く兄

支えてくれた奥さん、家族、友人たち

材料のメーカー様、ディーラー様

電気、ガス、水道、配送の業者様

and you!(CDのクレジットにありがちなヤツね)

 

挙げていけば本当にキリが無い。

 

2019年、また新しい画策、目標があります。

これを1つずつ形にしていきます。

そして、「調子に乗ったら即、終了のお知らせ」これを念頭に日々自分を戒め、現場でもお仕事にあたります。

 

来年もよろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えください。

それでは、また年明けに!